自分の絵柄はこのままでいいのか?
もっと個性的な絵を描きたい!!
と思ったことはありませんか?
そんなときに
何をどうしたら絵柄を変えていけるのでしょうか
この記事では僕が経験した
これを変えたら絵柄が変わった(ように感じた)
という以下の4つをまとめます
- 作業時間の長さを変える
- 画材を変える
- 使う色を変える
- 紙の大きさを変える
- 作業手順を変える
いつもと同じように描いていては
いつまでたっても絵柄が変わることはありません
絵柄を変えるには
どうにかして
『いつもとは違う描き方や考え方』を
しなければなりません
模写をすることで
他者の色使いやタッチ、見せ方を学ぶことも
重要ですが時間がかかるうえ
初心者が一人でやるにはハードルが高いと思います
今回説明する内容は
初心者一人でもできるので
確認してみてください
作業時間の長さを変える
時間の計測
自分がいつも通りに描いたとして
どれくらい時間がかかっているか
把握していますか?
もし計ったことがないという方は
スケッチでもイラストでも構いませんので
5枚ほどいつも通りに描いて
作業時間を記録してみてください
どれくらい時間をかければ
どれくらいの描きこみ具合の絵になるかが
把握できるようになります
そこで
作業時間を2~3倍にした場合と
1/3~1/5程度にした場合を試してみてください
(半分にしたくらいでは
いつも通りの考え方で粗く描いてしまうだけで
根本的に考え方を変えることはできません)
どちらも始めのうちは納得のいく形にはなりません
仮に時間と完成度の関係が上図のようだとした場合
いつもの完成度の「赤」の部分ではなく
「青」「緑」の部分で
絵のバランスを取る必要があります
短時間で描く場合
短い時間では
下書きに時間をかけている余裕がない
何色も使っている時間がないなどの
制限が出てきます
その制限の範囲内で
人に見せても恥ずかしくないものに仕上げる方法を
考える必要があります
形は狂っているが勢いがあるかもしれない
色数は少ないが見やすいかもしれない
いつもとは違う評価基準で考えることが
必要になってくるかもしれません
できたものは
その時間内での自分の限界です
限界を理解したうえで
伸ばすべき長所や改善点などを
洗い出していく必要があります
長時間で描く場合
逆に倍の時間をかけるのも意外と難しいです
僕の場合
もうこれ以上は描き込みようがないくらい丁寧に描いた絵を
先輩に見てもらうと
「もっと描けるよ、この辺が全然描けてない」と
言われたことがあります
色数を増やす
デザインを複雑にする
形を正確にとるなど
いつもより時間をかけたり手数を増やすには
さらに深い理解が必要になります
画材を変える
水彩色鉛筆、透明水彩、アクリル絵の具
パステル、ポスターカラー
ポスターカラーに糊を混ぜて描くなど
できるだけバラバラの画材で描いたものを並べました
自分では同じように描いているつもりでも
明らかに雰囲気は変わります
画材を変えると
いつも通りには描けなくなります
いつもの色が使えないとか
細かいところが描きにくいなど
描きにくくて嫌になるかもしれませんが
最初の一枚を描き切ることができれば
次はこうすればうまくいくだろうと
改善点が思いつきます
3枚くらい描けば
いつもの画材に戻したときに
描きやすさや物足りなさを感じると思います
使う色(パレット)を変える
例えば僕の場合
透明水彩の24色セットを使っていたんですが
使い慣れてきたころに
思い切って色数を減らしてみました
(下の写真は100均の名刺入れで作ったパレットです)
いつもと同じ色数を使っていると
いつも通りの混色をしてしまいがちなので
なかなか色使いを変えることはできませんでしたが
色数を絞ったおかげで
混色の考え方がシンプルになった気がします
不便だと思えば
どんどん色を入れ替えていきます
シアン、マゼンタ、イエローのCMYで
試してみたらどうだろうとか
色々と試してみたくなりました
無意識に色を選んでいるという方は
一度試してみてはいかがでしょうか
紙の大きさを変える
一番大きい左上はサムホール(B5サイズくらい)
左下は大きい単語帳です
紙を小さくしたら
下のような変化がありました
- 細かく描き込めないので
省略やデフォルメした絵になった - シンプルに主役を描くようになった
紙が大きいときは
画面の収まりや
遠近感の表現に気を取られていて
主役や見せ場を作っていなかったと気付きました
紙が小さいと
画面全体が見やすく
作業範囲も狭くて済むため
色数を増やしてもバランスがとりやすくなります
人にもよると思いますが
僕の場合は
紙が一回り小さくなると
作業時間は半分くらいになります
作業手順を変える
これはペンで線画を描いて
透明水彩で着彩をしたあとに
さらにペンでタッチを描き込んでいます
普段は線画を描いて着彩したあとに
ここまで多くタッチを追加しませんが
このときは水彩でできた濃淡に合わせて
ペンのタッチで立体感を強調しました
ペン画の場合
着彩前にペンを入れた絵と
着彩後にペンを入れた絵では
違った仕上がりになります
あとでペンを入れる場合
すでに着彩による立体感や空間があるため
それを補強するように線を入れる分
線に表情を付けやすくなり
説得力や存在感が増します
逆に先にペンを入れると
色がはみ出さないように意識してしまうため
縮こまった感じになってしまう可能性があります
描き比べたことがない方は
ぜひ描き比べてみてください
ずいぶん意識していることが
違うと感じることができると思います
まとめ
以上4つの変更は
何度か繰り返し試してみないと
実感は得にくいので
気分転換の遊びとして
取り入れてみると良いと思います
作品を見てくれる人がいるなら
見てもらった方がいいです
思わぬところを褒められるかもしれません
僕の場合
Xに絵を投稿すると
自分では恥ずかしい程の失敗だと思った作品ほど反応がいい
ということが何度かありました
初めは戸惑いましたが
もしかしたら自分でうまく描けたと思う絵は
意外性がなく面白味に欠けるのかもしれないと
思うようになりました
最初は失敗と思っている絵を
見せるのは怖いですが
誰かに見てもらったときのリアクションを確認しながら
自己評価と他者からの評価のギャップを
埋めていく必要があると思います
成功と失敗の幅が広ければ広いほど
許容範囲の幅が広くなります
意識的に
その幅を広げる工夫をしなければ
いつまでたっても同じような絵しか描けません
つまり上手くいく方法だけでなく
意識的に不慣れなこともやって
多くの失敗や確認作業をする必要があるのだと思います
もし参考になったようでしたら
1つでも実際に試してみてください
小さな一歩でも踏み出してみたら
次は~やってみようと
どんどん新しいことを試してみたくなると思います