木目を描くときに「木目の色」って考えたことありますか?
僕は特に何も考えずに木目を描いたときに
木目の形に凹んで見える!
木目も溝も同じ色で描くな!!
って先輩に言われました
どういうことかというと
「光があたっている木目」と
「光があたっていない溝」で
違う色味の色を使わなければいけなかったのです
僕が木目を描き切れていなかったのは
技術不足ではなくて
色の知識不足が原因でした
具体例
僕は板を塗った色に
黒を混ぜたりして作った暗い色で木目を描いて
さらに黒を混ぜた色で溝を描いたので
「木目」と「溝」が同系色になってしまっていたので
平らなの木目の部分が凹んでいる溝と同じように見えたという失敗です
下の図を見比べて
違いがわかるでしょうか?
わかりやすく例を描いたつもりですが
意識したことがない人にとっては
違いがわからないと思います
色相環を使った色の説明
上図で
黄色い光があたっている1~3は
青に黄色を混ぜて作っていますが
黄色い光があたっていない4は
黄色みのない青のコバルトブルーです
円の色相環ではわかりにくいので
三角形の頂点で色の意味が変わる三角色環で見てみると
下の図のように
1~3は黄色を混ぜているんで黄色っぽい青
4だけ赤っぽい青になります
1~3と4では
明るさの違いだけでなく
色味が違うのです
試しに下図に
1,2の部分に4の色で木目を描いてみました
背景が白なので比較対象がなくて
わかりにくいですが
木目の部分が影面と同じ色なので
ひび割れてるように見えます
木目を描く場合は影色とは違う色味で
描いた方がわかりやすいです
まとめ
僕が木目を木目として描けなかった理由は
木目を描く技術が足りなかったんじゃなくて
色の知識不足が原因でした
このときの僕は
アニメ背景会社に就職したばかりの頃で
明るい色と暗い色で
立体的に見えるように描けばいい
としか考えることができませんでした
まだ明度しか頭にない状態で
彩度と色相は知っている程度で
まったく使いこなせていませんでした
もし質感やよごれのなどの表現で
しっくりこないことがあったら
描き込みの技術だけでなく
色についても考えてみてください
なにか見落としていることがあるかもしれません