この記事では
アニメ背景を描くときによく使われる3つの筆
東紅、アニメ用筆 円、蒼鷹について
以下のように比較します
- 新品どうしの比較(東紅、アニメ用筆 円、蒼鷹)
- 新品↔古い筆の比較
東京名村大成堂 特選 東紅(大)
松月堂 特選 アニメ用筆 円
NICKER 線描筆 蒼鷹 Φ8.5 - 古い筆どうしの比較(東紅、アニメ用筆 円、蒼鷹)
新品どうしの比較(東紅、アニメ用筆 円、蒼鷹)
新品の筆について
新品の筆は以下のような特徴があります
- 毎日6時間近く使って
1か月くらいで筆先が丸くなる - 新品は戻る力が強いため
タッチが細くなり、筆先を割っても戻りやすい - 使い始めて3日~が柔らかくなって使いやすいと思う
また
これはアニメ背景を描くときの独特の使い方なのかもしれませんが
「地塗り」のあとの「仕上げ」作業では
基本的にほとんど削用筆を使うため
一日6時間くらい使いっぱなしなので
1か月くらいで筆先が丸くなってしまいます
毎月新しい筆をおろしていると違いに気付きやすくなり
年に数回とても筆先がそろいやすい筆に出会います
そんな筆は古くなっても取っておくようにしています
新品どうしを描き比べた感想
- 東紅と比べてアニメ筆は根元が太く力を入れやすいが
三角形のタッチは東紅と比べると細い - 蒼鷹は全体的に細く繊細な感じがするしタッチも細い
- あまり大きな違いがあるようには感じない
新品↔古い筆の比較
東京名村大成堂 特選 東紅(大)
以下はアマゾンのリンクです
新品の特長
- 新品はまだ硬いため点描が正三角形になっていませんが
3日くらいすると柔らかくなり正三角形に近づきます - 筆先を割った草のタッチは描いているうちに
筆先がそろってきてしまいます
古い筆の特徴
- 筆先を割った平行線の密度が高くなっています
- 画面中央下の外側に向かう葉っぱのようなタッチは
丸っぽくなって新品の筆のタッチとは
違う植物のようになっています
松月堂 特選 アニメ用筆 円(新)↔特選 削用(古)
下は松月堂のオンラインショップのリンクです
https://shop.sgd-fude.net/items/64550473
古い「特選 アニメ用筆 円」が手元にないので
古い「特選 削用」を比較に使っています
古くなった場合に
アニメ用筆とは違う結果になるかもしれませんが
参考までに比較してみました
新品の特長
- 東紅よりタッチが細い
- 根元が太いためしっかり力を入れることができる
古い筆の特徴
- 削用は古くなると平筆のようになる
NICKER 線描筆 蒼鷹 Φ8.5
下はアマゾンへのリンクです
新品の特長
- 点描も長いストロークも細い
古い筆の特徴
- あまり古くなっていなかったようで筆先もそろっている
古い筆どうしの比較(東紅、特選 削用、蒼鷹)
- 古い筆は、それぞれ筆先の丸くなり方が違うので
特に放射状に広がった葉っぱのタッチは
別々の植物の葉のような印象になっている
東紅で特選削用のようなタッチは描けないし
特選削用で東紅のようなタッチも描けない
この違いは良し悪しではなく
特徴として使い分けるようにしたい
まとめ
初心者の方は一度
筆の新、古の表を作ってみるといいと思います
初心者にはわからなくても半年、1年後には
わかるようになってきますが
意識していないと違いに気付かないかもしれません
また模写をする場合だけでなく
背景を楽しむためのおすすめの方法として
アニメの画集を見るときに
描いた筆の状態や筆の動かし方などの使い方を観察してみてください
描いた人の考え方や工夫が推測できるようになってくると
さらに背景画の奥深さが理解できるようになると思います
下のリンクの動画では
実際に描きながら説明していますので
お時間のある方は是非ご覧ください
また下の記事では
削用筆の基本的な使い方について解説していますので
興味のある方はご一読ください