絵についてのおすすめ本 PR

見た色を判別して再現することに特化した混色初心者のための本「色彩・配色・混色」

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絵を描いている人の中にも
漠然と混色が苦手という人は
多いのではないでしょうか?

僕も混色が苦手で
アニメ背景会社に就職して1年くらいは
あまりにも混色が苦手すぎて
描いている時間よりも
混色して色を作っている
時間の方が長いくらいでした

今思えば
なんとなく近い色になるまで
手当たり次第に色を混ぜていただけだった
ことが原因です

そんな当時の僕に教えてあげたいのが
この本の混色方法です

この本は
色相→明度→彩度の順に
見た色を判別して混色で再現
するという
混色に特化した本です

見た色が混色で再現できれば
光の知識がなくても静物画が描ける!

といった内容に沿って課題が設定されています

この本を読んで
いくつかの課題をこなせば
混色で作りたい色が作れない
といったことはなくなります

色の意味や組み合わせ、光の知識など
絵具で絵を描くには
混色以外にも多くの問題がありますが
作りたい色がシンプルに作れるようになることで
悩みを一つ減らすことができ
表現したい「絵」自体に集中できるようになれます

 

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ベティ・エドワーズ(著)
色彩・配色・混色: 美しい配色と混色のテクニックをマスターする

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今回の記事では
僕が混色ができるようになった時の方法と
この本での混色方法についてまとめます

僕が混色が苦手だったわけ

混色について苦手意識があったのは
「色相」「明度」「彩度」を
使いこなすだけの知識がなかった
から
だったと思います

僕はアニメーション背景会社就職当時
色相、明度、彩度について
本を読んで得た
最低限の知識しかなかったので
その知識を使って混色をする
なんてことはできませんでした

透明水彩やスケッチの技法書を読んでも
この色は〇〇と〇〇の混色で作りましたとか
影色は○○と○○の混色で作りましょう
と書いてあるだけで
具体的に作りたい色を混色で作るときの
コツや考え方の根拠となる情報は
まったく手に入りませんでした

就職して半年か1年か忘れましたが
その間ずっと
何を根拠に混色すればいいのか全く分からず
やみくもに絵具を混ぜるだけの混色を
続けていました

明るい3原色、暗い3原色でグレーを作る

そんな僕の
混色の苦手意識がなくなったのは
赤青黄の3原色の混色でグレーを作る
という方法を教えてもらったからです

もちろん知識としては知っていましたが
実際にやったことはありんせんでした

具体的には下図のように
明るいグレーをピンク、ライトブルー、レモンイエロー
暗いグレーをピンク、コバルトブルー、ローアンバー
で作るといったものです

より明るいグレーを作る場合はホワイトを混ぜ
より暗いグレーを作る場合はブラックを混ぜます

画像
3原色でグレーを作る:ポスターカラー(ニッカー)

メリット

・明度をコントロールできる
・赤っぽい、青っぽい、黄っぽいという
色味に集中できる

明るい3色を使えば明るいグレーしかできません
暗い3色を使えば暗いグレーしかできません

考えてみれば当然なんですが
作りたい色に近い明度の3原色を使えば
明度に悩む必要はなくなります

あとは
赤っぽいか青っぽいか黄っぽいかの
色相の調整だけです

最近になって
この方法の一番のメリットは
明度と色相を別々に扱えることなんだと気付きました

混色が苦手だったころは
明るい緑や暗い茶色など
なんとなく近い色を
適当に混ぜていただけだったので
再現性がありませんでした

デメリット

・作れない色がある
・混ぜるのが大変

この方法では
暗い緑や赤が作れませんし
3色均等に近いグレーを作るのは
手間がかかります

今思えば
白と黒で作ったグレーに色を付けた方が
速かっただろうなと思います

混色に慣れたころには
ショートカットのために
緑や茶色を使うようになりました

この本の方法

この本では再現したい色を
1~3の順に判別します

  1. 近い色相の判別

  2. 明度の判別

  3. 彩度の判別

色相の判別

画像
簡易的な12色相環

目の前の再現したい色が
上図のような12色相環の
どの色に近いかを判別します
(上図は簡易的な12色相環であり
正確なものではありません)

明度の判別

画像

上図のように白から黒の7段階のうち
どの明度に近いかを判別します

(7段階のグレーを作る実習があります)

彩度の判別

明度と同じように
「純色」から「無彩色のグレー」を7段階にして
どの彩度に近いかを判別します

(純色と補色を使って
7段階のグレーを作る実習があります)

判別が終われば
近い色を混ぜて白や黒、補色を混ぜるなどして
色相、明度、彩度を調整して近づけていきます

実習

この本では12色相環の制作から始まり
上記の判別に使うグレースケールや
彩度変化の図など
多くの実習を通して理解を深めていきます

チタニウムホワイト
アイボリーブラック
カドミウム・イエローペール
カドミウム・オレンジ
カドミウム・レッド・ミディアム
アリザリン・クリムゾン
コバルト・バイオレット
ウルトラ・マリンブルー
パーマネント・グリーン

中でも上記の絵具での
12色相環づくりは貴重だと思います

色相環についてのデータや図は
ネット上でも多く見つかりますが
12色相環に対応した絵具は何色なのか?
というのは検索しても
なかなか見つかりません

まとめ

僕が混色ができなかった理由は
色相、明度、彩度が
バラバラの知識でしかなかったからです

赤青黄の3原色で混色することで
次第に色相、明度、彩度の知識が
結び付いていった感じです

この本は
色相→明度→彩度
の順に色を判別して
近い色から寄せていく感じで色を理解していくので

混色を学ぶのに一番シンプルな本だと思います

本当に混色が苦手だった
背景会社就職当時の自分に教えてあげたいと思います

また
僕が色相環を初めて描いたのは
別の本の参考を模写した時ですが
描いてみて初めて理解が深まったと実感しました

その後は良本については
読んでおわりにせず
簡単な作例は模写するようにしています

混色が苦手という方は
ぜひ、この本の実習をやってみてください
根気のいる作業ですが
実際に手を動かさないと実感できないものもあります

影って何色?って謎は解けませんが
目の前の色を
速く作れるようになりたい
っていう
初心者におすすめの本です

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